お茶の概要
皇家正山小種は、武夷山国家級自然保護区の海抜800m以上で摘採された武夷奇種(種で増やした在来種の茶樹)の芽葉を原料とし、最も伝統的な正山小種の製法で製造したものです。
馬尾松(バビショウ・和名はタイワンアカマツ)の木を薪として燃焼させ、その煙に巻かれるようにして乾燥させたもので、独特の松煙香、桂圓乾香を有します。
仕上げに切断をしており、正山小種紅茶の本来の味を保っています。

現在、自然保護区となった桐木村では樹木の伐採が禁止されており、燻煙型の正山小種を作るのはコストが極めてかかります。、
しかし、正山小種の第二十四代の伝承人であり、正山堂の董事長でもある江元勲氏は、毎年、最も正統な製法の正山小種紅茶を作ることにこだわっています。
これは、より多くの人に400年あまり前の正山小種紅茶の味わいと本来の松煙香を復刻して味わってもらいたいためです。
淹れたときの茶湯は橙黄色を呈し、味わいには厚みがあり、桂圓乾香があります。
| 缶の内容量 | 50g(5gパック×10) |
| テイスティングパックの内容量 | 5g |
| 中国の等級 | 一級 |
| 摘採基準 | 一芽三、四葉 |
| 茶類 | 紅茶 |
| 産地 | 武夷山国家級自然保護区、世界紅茶の始祖である正山小種の原産地、世界複合遺産の核心地区 |
| 乾茶の評語(※) | 匀整油潤緊結 |
| 茶湯の評語 | 橙黄透亮 |
| 滋味の評語 | 醇厚、帯有桂圓甜 |
| 香気の評語 | 松煙香明顕 |
| 葉底の評語 | 明亮舒展、呈古銅色 |
| 保存方法 | 密封し、乾燥した、異味の無い冷暗所に光線を避けて常温で置くこと |
※”評語”とは、現地の茶葉テイスターである評茶員・評茶師が用いる、茶葉の鑑定用語のことです。原文の意味をそのままお届けするため、評語は翻訳せずに記しています。
皇家正山小種の名前の由来
正山小種は武夷山の桐木関で誕生し、その後、オランダ人によってヨーロッパに持ち込まれました。
初めの頃はその価格はすこぶる高く、英国では王室などの宮廷でしか消費することが出来ませんでした。
特に紅茶を英国王室に持ち込んだとされるキャサリン妃は正山小種を好んだとされ、彼女の影響によって、貴族たちも正山小種を飲み始めたとされています。

正山小種は長く豊かな歴史を持ちます。
正山堂はそのルーツを辿りながら、正山小種がかつての王室での栄光を現代に蘇らせることを願っています。
このために、皇家(Royal)正山小種と名付け、正山小種の格式の高さを象徴しています。
“元正”は正山堂の登録商標であり、中国の有名商標でもありますから、このことからもロイヤル・ラプサンスーチョンとしています。
紅茶の誕生
正山小種の原産地は中国福建省の武夷山桐木関です。
正山堂の江氏の先祖は桐木関に定住し、後の世代が茶を植え始めました。
明の時代の末から清の時代の始まり頃(西暦1568年頃)、ちょうど茶摘みの季節に官兵の一団が桐木関を通過し、夜は摘み取った茶葉の上で寝ていました。
官兵たちが立ち去った後、元々緑茶にするつもりだった茶葉は変質して紅くなっていました。
江氏の先祖は、既に発酵してしまった茶葉を何度も繰り返して揉み、桐木関には豊富にあった松の木を用いて乾燥させて作りました。
松の木が燃えるときに、濃い松の煙が生まれ、茶葉は松の煙を吸収すると、色が艶のある黒色に変わり(このために英語では、紅茶はred teaではなくblack teaと呼ばれます)、独特の松煙香を放つようになります。
江氏の先祖は、この茶葉を麓にある星村の市場で捨て値で販売したところ、翌年には思わぬことに数倍の値段でこのお茶を買いに来る人が現れました。
これこそ、世界で最初の紅茶である正山小種の誕生です。
正山小種の産地
正山小種は世界の紅茶発祥の地であり、世界文化遺産と自然遺産の複合世界遺産の地である、武夷山国家級自然保護区内で生産されています。
『中国茶経』によると、正山小種の”正山”とは本来の”高山地区で生産された”という意味を表しており、その範囲は”武夷山桐木村の廟湾、江墩村を中心とし、北は江西省鉛山県の石隴、南は武夷山市星村鎮の曹墩百葉坪までで、東は武夷山市大安村、西は光沢県司前郷の乾坑、西南は邵武市龍湖観音坑までであり、面積は約600㎢”とされています。

国家級自然保護区のエリア
ここは植生が豊富で、山は高くて谷は深く、土壌は肥沃で、汚染源からも遠く離れており、亜熱帯の常緑広葉樹の森林システムが完璧に保全されています。
独特の自然条件から、茶樹の生長に有利であり、茶の原料の優越性があります。
正山小種の伝統技法
摘採:保護区内の樹齢の比較的高い小葉種の茶樹を用い、一芽二三葉で摘みます。時期は立夏から芒種にかけての晴天が良いとされます。
萎凋:桐木関一帯は製茶の季節には雨が多く、晴天が少ないため、一般には室内での加温萎凋を行い、初期製茶の工場である”青楼”の中で行われます。
揉捻:かつては揉捻は手作業によって、茶を條型にきっちり巻いて、茶汁を染み出させていました。現在は揉捻機を用いたものに改められています。
発酵:熱発酵という方法を採用しており、適度に揉捻を行った原料茶を竹かごの中に入れ、厚い布で蓋をします。茶葉に含まれる酵素の働きで発酵が行われ、青い葉の色は黄~紅色に変わり、茶の香りが出て来ます。
過紅鍋:これは小種紅茶に特有の工程で、適切な温度になった鉄鍋に発酵した葉を入れ、両手を使って炒ります。過紅鍋の作用は酵素の働きを弱めることで、これによって小種紅茶の香りは甘く、茶湯は明るく艶があり、味わいは濃厚になります。
復揉:炒めた後の茶葉は、必ず復揉を行い、茶の形をよりしっかりと巻いたものにします。
薫焙:復揉を行った茶葉を竹の篩の上に均等に散らばせ、”青楼”の最下層に吊り下げます。室外の炉では赤々と松の薪を焚き、その熱気を”青楼”の底部に引き込みます。茶葉は乾燥する過程で、ずっと松の香りを吸い続けるので、小種紅茶に特有の独特な松の煙の香味がつきます。
飲み方

泡飲法
茶器を温めます。白磁の蓋碗を用いるのが良いでしょう。
5gの茶葉を入れ、100℃のミネラルウォーターもしくは純水で淹れると、茶の香りが引き立ちます。
洗茶の必要はありません。最初の茶湯はスピーディーに抽出し、その後は少しずつ濃度に合わせて長くしていきます。
煮飲法
透明な材質のティーポットを使い、5gの茶葉をお茶パックの中に入れ、お湯を500~600ml加え、3分間煮出すと飲むことができます。
Tea Master’s Voice
正山堂の紅茶は高いというイメージがあるかもしれませんが、「正山堂」というブランドはアッパー名ブランドに属するからです。自動車でいえば、レクサスに該当します。同じ正山堂の技術力で、より親しみやすい価格で提供しているブランド、それが「元正」というブランドです(トヨタですね)。このお茶は、比較的廉価でありながら、しっかりとした伝統的な正山小種の味わいを出しています。「本色」との違いは、茶葉の摘採基準が少し大きめであることと仕上げ工程にカットをしている点です。カットを施しているので、お茶の味の出がしっかりしており、ティーポットで淹れるのにも向きます。正統なラプサンスーチョンを気軽に飲みたいという方にピッタリですし、正統なものを提供したいと考えるティーサロンなどでも使いやすい商品となっています。「